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<震災6年>同業者の事業継続サポート

倉庫内で無線の通信状況を確認する太宰社長=仙台市宮城野区

 倉庫会社の若手経営者らでつくる倉庫業青年経営者協議会(宮城県白石市)は1月、大規模災害時に通信手段を確保し、同業者同士で被災企業の事業継続を支援する「防災無線ネットワーク」を発足させた。協議会会長を務める白石倉庫(同)の太宰栄一社長(50)が、東日本大震災で事業再開に苦労した経験を踏まえ、全国の同業者に賛同を呼び掛けた。
 ネットワークには現在、全国27社の71拠点が参加する。各拠点に無線通信のシステムを配備。地震などの災害時、倉庫内の荷崩れ対応などに必要な応援人員や物資の情報を無線を使って各社で共有し、被災企業の支援に入るための態勢を構築する。
 無線には災害時でも通信規制がかかりにくいパケット通信を利用する。システム構築を担当した東通インテグレート(仙台市)は「災害時に有効で、警察や消防でも徐々に導入が進んでいる」と説明する。
 白石倉庫は震災で、宮城県気仙沼市と同県岩沼市で借りていた倉庫が津波で被災。気仙沼とは1週間、連絡が取れなかった。震災翌日から同業者の支援物資は届いたが、電話がつながらなかった。太宰社長は「円滑な情報共有が必要だと痛感した」と語る。
 倉庫業者は支援物資となる食料などを普段から保管しており、緊急時には自社倉庫が公的な物資の集積場所にもなる。太宰社長は「物流インフラを支える倉庫業者の早期復旧は、被災地支援の迅速な展開にもつながる」と力を込める。
 東北では白石倉庫のほか、徳清倉庫(盛岡市)、協和運輸倉庫(仙台市)、秋印(秋田市)、山口倉庫(福島県郡山市)がネットワークに加わった。太宰社長は「全国のどこで災害が起きても迅速に対応できるよう、各都道府県に参加拠点を置きたい」と目標を語る。


2017年03月09日木曜日


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