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<公立高後期選抜>各科目 問題の解説

教室内で試験開始を待つ受験生=8日午前8時50分ごろ、仙台市青葉区の宮城一高

 2017年度公立高入試の後期選抜が8日、全日制と定時制の計75校で行われた。受験生約1万2000人が、喜びの春を目指して試験に挑んだ。

<国語/形式、領域偏りなし>
 大問5問の構成は例年通り。出題形式・領域ともに偏りがなく、基礎的・基本的な内容だった。
 第1問の小説は登場人物が多く、相互の関係を押さえ、その言動や心理描写から心情の変化を読み取る力が試された。問6の文章全体の表現の特徴を選ぶ問題は、2014年度から4年連続の出題。
 第2問の論説は、叙述に即して内容を正確に読み取る力が試された。段落ごとの要旨をつかみ、それぞれのつながりを把握すれば解答に近づける。問6は筆者の主張を的確に理解し、まとめる力が求められた。
 第3問は、古典の基礎的知識を問う問題に加え、古人の考え方などを捉える力が必要。第4問は漢字の読み書き、熟字訓や和歌の表現技法に関する知識、話し合いでの発言内容を的確に理解する力が問われた。
 第5問は前年度同様、実生活につながる具体的な設定となっている。読書週間に向けた図書委員会の標語を一つ選び、選んだ理由を書く問題だった。豊かに発想する力や自分の考えを適切に表現する力を測った。(仙台市長町中・小玉優子教諭)

<数学/4分野バランス良く>
 大問4問の構成は例年通り。各領域からバランス良く出題されている。「数と式」「図形」「関数」「資料の活用」の4領域について、基礎的な概念や数理的に考察する力、活用する力が問われた。
 第1問は、数と式についての基礎的な問題を中心に出題された。教科書の学習内容が定着していれば解ける問題が多かった。
 第2問はコインの表裏を使ったゲームで確率を求める力や、反比例の変域を考察する力、2次方程式と投影図で表された空間図形を処理する力が試された。
 第3問は1次関数で、異なる出水量を持った二つの噴水が題材。数量関係を理解して式やグラフに表現する力が測られた。それぞれのグラフを比較しながら論理的に考察し、適切に処理する力が必要だった。
 第4問では図形の総合問題が出題された。三角形の合同をはじめ、円や円周角に関する知識、三平方の定理などを組み合わせて問題を解決する力が求められた。前問の結果を用いて、補助線を入れることによって解決することができた。(仙台市宮城野中・我妻貴広教諭)

<社会/学習成果出しやすい>
 全体的にバランスの良い内容だった。問われた知識や提示資料などの難易度は高くなく、学習の成果が発揮しやすい問題だった。
 例年通り大問5問、大問中の小問が6問。出題数は、歴史が4割以上を占め、次いで公民、地理の順。3学年の学習内容が4割以上と最も多かった。
 前年度に比べて選択式が5問減り、語句を問うのは10問に増えた。選択式で組み合わせを問う問題は2013年度、歴史的事象を古い順に並び替える問題は14年度以来の出題だった。
 各大問中の小問5問目までの基礎的・基本的な問題は、第1問が世界と日本の気候、第2問は近世までの学習内容が問われた。
 第3問は人権と憲法や政治、第4問は1都2府を題材とした地理・歴史・公民の総合、第5問は近現代の歴史と公民に関する知識などが求められた。
 小問6問目の記述式は地図を基に資料を適切に読み取る力が必要。文書や略年表など異なる資料から読み取った内容を関連付けて考え、表現する力などが問われた。(仙台市東華中・宮内周教諭)

<英語/基本的な英語力試す>
 大問5問の構成は前年度と同じ。基礎的な知識や英語を理解して表現する力、コミュニケーション能力が求められた。基本的な英語力が問われる内容だった。
 第1問のリスニングは、会話から情報を正確に聞き取る力が必要。まとまりある英語を聞き、概要や要点を適切に聞き取らなければならない。
 第2問は短い対話文の適語補充で、教科書に出てくる基本的な文法や語法、語彙(ごい)に関する重要表現や基礎知識が問われた。
 第3問は地図に関心のある高校生の英語スピーチで、日本地図を作った伊能忠敬についての内容。長文を的確に読み取り、要旨をつかむ力が必要だった。
 第4問は留学生と日本の高校生の会話で、英語でも使われている「bento(弁当)」が話題。会話の流れを的確に理解する力や全体的な内容を把握する力が求められた。
 第5問はイベントのチラシ内容を理解し、チラシから分かることを英語で表現する。英作文は条件に沿って自分の考えを適切に表現する力が問われた。(仙台市三条中・須長田美教諭)

<理科/科学的な思考力測る>
 大問は例年同様に5問構成となっている。4分野からバランス良く出題された。基礎的・基本的な知識を問う問題を中心に、科学的思考力をはじめ、判断力や表現力を測る問題が多く出題された。
 第1問は4分野から三つずつ基本的な問題が出された。第2問のイヌワラビの葉を素材にした問題は、対照実験について考える力や実験結果を思考して表現する力が問われた。タンパク質を体内に取り入れた後の移動と変化のほか、消化や吸収、肝臓の働きに関する知識も問われた。
 第3問は太陽系の惑星の位置関係が題材だった。惑星に関する知識や観察できる時間帯に関する判断力が必要だった。見かけの大きさと惑星間の距離に関する問題では、特に高い思考力が求められた。
 第4問では、金属の化合に関する問題が出題された。実験結果を正しく考察し、表現する力が試された。第5問は回路に流れる電流と豆電球の明るさについての問題。電流計に関する技能、抵抗値の求め方といった思考や判断する力が問われた。(仙台市西多賀中・志賀有香教諭)


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2017年03月09日木曜日


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