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在宅酸素療法患者 災害時の支援体制構築へ

運用協定を結んだ締結式

 宮城県石巻市、東松島市、女川町の3市町や石巻地方の医療機関など15組織は、4月から在宅酸素療法患者(HOT患者)の支援システムの運用を始める。東日本大震災を教訓に災害弱者の命を守る体制を構築する。
 HOT患者は呼吸器や心臓の疾患のため、酸素の吸入を必要とする。多くは酸素ボンベなどからチューブで鼻から酸素を吸入する。
 支援システムは、かかりつけ医の指導でHOT患者が居住自治体に疾患名や必要な酸素量などを登録。情報は石巻赤十字病院(石巻日赤)に提供され、有事の際に在宅酸素事業者の協力を得て開設する「HOTセンター」で患者の救護や治療に役立てる。石巻日赤は来院患者の安否情報を自治体に提供する。
 石巻日赤で7日にあった締結式で、亀山紘石巻市長が「震災を経験した自治体として、災害に対応できる体制づくりを進める」とあいさつ。石巻日赤の金田巌院長は「医療機関ができることは限られている。行政、業者と協力して強いシステムにしたい」と話した。
 県東部保健福祉事務所によると、震災では長時間の停電や医療機関の機能喪失などで、石巻地方のHOT患者約250人のうち13.2%(33人)が死亡。災害医療拠点となった石巻日赤は院内に「HOTセンター」を開設したが、他の医療機関の患者が52%を占め、患者情報がスムーズに収集できず、適切な酸素管理や後方支援に支障が出た。


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2017年03月09日木曜日


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