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追悼と和解に奔走 元陸軍通訳描く記録映画

永瀬さんが2008年にタイのクワイ川を訪れた際の映画の一場面(瀬戸内海放送提供)
駒井 修さん

 第2次世界大戦中に旧日本軍が捕虜を動員した泰緬(たいめん)鉄道の建設に関わり、戦後は追悼と和解の活動を続けた元陸軍通訳の永瀬隆さん(2011年に93歳で死去)=岡山県出身=の晩年を記録したドキュメンタリー映画「クワイ河に虹をかけた男」の自主上映会が18日、滝沢市のビッグルーフ滝沢で開かれる。実行委員の一人で、父がタイの捕虜収容所副所長だった盛岡市の駒井修さん(79)は「平和の尊さを語り継ぐ」と語る。
 永瀬さんは大戦中、通訳として陸軍に同行。強制労働で多くの捕虜が犠牲になったタイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ泰緬鉄道の建設に関わった。捕虜の拷問現場にも立ち会ったという。タイ湾に注ぐクワイ川の鉄橋近くには連合国軍の共同墓地がある。
 責任を感じた永瀬さんは戦後、元捕虜と旧日本軍の関係者との和解に奔走。1964年からタイを135回訪れ、私費で学校を建てたり、日本に留学生を招いたりした。
 「クワイ河に虹をかけた男」は、永瀬さんの94年から亡くなるまでの記録。瀬戸内海放送(岡山県)が制作し、2016年に公開した。
 駒井さんの父光男さん=享年(41)=は、泰緬鉄道の建設に作業員を動員したタイの捕虜収容所の副所長だった。1946年にBC級戦犯として処刑された。
 光男さんと永瀬さんはタイにいた当時、面識があった。映画では2001年に永瀬さんが駒井さんの盛岡市の自宅を訪ね、光男さんの思い出や平和への願いを語り合った場面もある。
 駒井さんは「戦犯の子どもと言われ、つらい思いを抱いて生きてきた。戦争は知らぬ間にやってきて、関わった全ての人を苦しめる。永瀬さんの平和への思いを継いで後世に伝えていきたい」と力を込める。
 午後1時開場。定員144人。一般1000円、大学生500円。中高生100円。小学生以下無料。上映後に駒井さんの講演がある。連絡先は事務局019(697)3851。


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2017年03月09日木曜日


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