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<福島第1>中間貯蔵 用地取得難航着工遅れる

今春の試験運転に向け整備が進む受け入れ・分別施設=2月22日、福島県双葉町郡山

 環境省は2016年11月、原発事故で発生した福島県内の除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)の本体工事に着手した。用地取得などが難航し、14年夏の着工予定が2年以上遅れた。
 今春に除染土の受け入れ・分別施設の試験運転を開始し、秋に土壌貯蔵施設で貯蔵を始める予定だ。両施設の敷地は現在計13ヘクタール。用地が確保でき次第、増設する計画で、両町合わせて受け入れ・分別施設で22ヘクタール、土壌貯蔵施設で100ヘクタールの整備を目指す。
 他の施設整備も動きだす。17年度に放射性セシウム濃度が1キログラム当たり10万ベクレル超の廃棄物を貯蔵する施設の設計に着手。焼却では大熊町で建設中の施設が17年度冬に稼働予定で、双葉町では19年度の使用開始を目標に着工する。
 廃棄物輸送は16年4月、本格輸送を始めた。17年度は16年度の3.3倍となる50万立方メートルを目標に学校などに保管されている除染土を輸送。県内では最大2200万立方メートルの廃棄物の発生が見込まれ、20年度までに500万〜1250万立方メートルの搬入を目指す。
 用地交渉は昨夏から徐々に進んできたが、契約済みは17年2月末現在(速報値)、地権者2360人のうち719人、面積は336ヘクタールと施設計画の21.0%にとどまる。
 仮置き場などからの廃棄物搬出も遅れている。仮置き場は約1200カ所、民家の庭などに置かれたままの「現場保管」は約14万6500カ所に上る。
 廃棄物の保管期間は最長30年。法律で定められた福島県外での最終処分に関する議論は全く進んでいないのが現状だ。


2017年03月10日金曜日


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