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<福島第1>産業振興 イノベ構想事業化加速へ

南相馬市で行われたドローンの配送実験=1月12日

 原発事故の被災地復興には産業振興が欠かせない。福島県などが力を入れるのが、浜通り地方に廃炉やロボット関連などの先端産業を集積する「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」。構想は福島復興再生特別措置法改正案に明記され、2017年度から国家プロジェクトに位置付けられる。
 構想のうち、災害対応ロボットの実証実験などを行う「ロボットテストフィールド」は南相馬市への設置が決定。国と県は18年度中の一部開所を目指す。浪江町には訓練用飛行場などの関連施設を整備する。
 ただ、具体的な取り組みは、南相馬市で小型無人機「ドローン」を使った配送実験を、飯舘村で農業用ロボット実証を行った程度。県は17年度、産学官連携を図る推進法人を設置し、企業などに幅広い参加を促して事業を加速させる考えだ。
 企業の立地促進では、国や県の立地補助金を活用して被災12市町村に新規立地を決めたのは51事業者(16年末現在)に上る。楢葉町では太陽光発電パネルの関連工場が今春稼働予定。南相馬市小高区では土木資材工場の建設が始まった。
 このほか、16年度に新設された12市町村限定の国の「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」では38事業者が採択されている。
 既存事業者の動向も注目される。国や県、民間などの「官民合同チーム」によると、事業再開や継続を希望するのは、訪問した被災12市町村の4398事業者の約4割。業種別では医療・福祉(53%)製造業(51%)などが多かった。
 被災12市町村の1次産業に関しては、約2500ヘクタールでコメの作付けが再開された。震災前の水田面積(約1万1400ヘクタール)の2割強に当たる。各地で野菜や花卉(かき)などの実証栽培もスタート。楢葉町では今年1月、原乳の出荷が再開された。


2017年03月10日金曜日


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