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<ほっとタイム>菜の花 卒業生の手に

富沢小の花壇に咲く菜の花

◎震災前に新設・富沢小の伝統

 春が来るたび、仙台市太白区の富沢小(児童600人)の花壇で、鮮やかな黄色の菜の花が揺れる。
 同校は2010年4月、児童数が増えた西多賀、大野田両小から分離・新設された。翌春、初めての卒業生が学びやを巣立つ直前に東日本大震災が起きた。
 卒業式は混乱のさなかで花を準備できなかった。窮余の策で、ちょうど見頃だった花壇の菜の花を卒業生に一本ずつ贈り、卒業生は感謝の言葉を添えて保護者に手渡した。以来、卒業式で花壇の菜の花を贈ることが同校の伝統になった。
 「児童と一緒に花壇を世話してきた。卒業式では、うるっとくる」。開校時から花壇を手入れする技師の星豊明さん(60)が言う。気候次第で卒業式は見頃を過ぎたり、咲く前だったりするため、種をまく時期を毎年工夫している。
 同校の花壇は16年度、市の花壇コンクールの学校部門で最優秀賞に輝いた。季節の花ごとに彩られた思い出と共に、卒業生たちは17日、菜の花を握りしめ、記憶の香りをかぐ。(報道部・相沢みづき)


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2017年03月11日土曜日


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