宮城のニュース

<震災6年>塩釜 神父しのぶ

追悼の言葉を述べる佐藤さん=2017年3月11日午後3時40分ごろ、宮城県塩釜市の塩釜ガス体育館

 東日本大震災から6年がたった11日、津波被害を受けた沿岸の宮城県内13市町で追悼式や慰霊祭が営まれた。県内では9500人以上が犠牲になり、七回忌を迎えてもなお1200人余が行方不明のまま。参列した遺族や友人は大切な亡き人に思いを寄せ、祈りをささげた。
 塩釜市の追悼式は塩釜ガス体育館であり、約670人が参列した。犠牲になった市民65人の遺族を代表し追悼の言葉を述べたのは、塩釜カトリック幼稚園園長の佐藤香さん(51)。幼稚園併設のカトリック塩釜教会の神父で、カナダ人のアンドレ・ラシャペルさん=当時(76)=をしのんだ。
 ラシャペルさんは地震発生時、仙台市青葉区の教会にいた。周囲が止めるのを振り切り、車で塩釜に戻った。浸水で塩釜教会に近付けず、車中で一晩を過ごしたらしい。翌日、市内の路上で倒れているのが見つかった。死因は持病の心臓発作とみられ、震災関連死と認定された。
 幼稚園には1996年から園長補佐や英語講師として関わった。3月11日の午前、卒園する子どもから色紙をプレゼントされ、「いろいろな国の人と友だちになってくださいよ」と呼び掛けたという。
 追悼式で佐藤さんは「神父が亡くなった後、母国のカナダの方々が幼稚園を訪れ園児を励ましてくださった」と述べ、「震災を知らない子どもたちに身を守るすべを伝えることも大きな使命」と誓った。
 佐藤昭市長は式辞で「防災都市・塩釜の実現に向け一歩一歩進む」と語った。


2017年03月12日日曜日


先頭に戻る