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<震災6年>楽天 日本一目指し思い新た

春季教育リーグ日本ハム戦に先発した東北楽天・横山
試合開始前に被災地への思いを込めて黙とうする東北楽天の梨田監督(右端)ら

 今季から育成選手となった東北楽天の横山貴明投手が11日、イースタン・リーグ春季教育リーグの日本ハム戦(鎌ケ谷)で先発した。東京電力福島第1原発事故で全町避難となった福島県浪江町出身。節目の日の登板結果は6回4失点だったが「手応えもあった」と前を見据えた。

◎横山古里に活躍誓う 浪江出身教育リーグで先発

 試合前、ブルペンで黙とうをささげてマウンドへ上がった。最速145キロの直球を軸にテンポ良く投げ込んだものの、大谷(岩手・花巻東高出)に2ランを浴びるなど計7安打4失点で負け投手に。「大谷はキーになる打者。ストライクゾーンで勝負したが、相手が上だった」と苦笑した。
 「(3.11の意識は)なくはないけれど、今の自分の立場で大事な試合。とにかく、野球で結果を残したい思いだけだった」
 昨年10月、戦力外通告を受けた。新人の2014年に初白星を挙げ、15年には先発枠もつかみかけたが結果を出せず、3年間の通算成績は30試合登板で1勝4敗、防御率7.05。「1軍で活躍できる力が付けば支配下に戻れる」と割り切り、育成として再出発した。
 「また支配下になって、コボパ宮城で投げるために頑張りたい」。胸に残る思い出がある。14年9月、1軍で初めて先発した試合。散り散りの避難生活を送る浪江町の人々が横山を応援しようと集まり、球場は再会の場となった。「だから、先発をしてみんなが集まれる場をつくれたら」
 故郷は3月末に避難指示が解除され、あの日から止まっていた時間が再び動きだす。横山も再びコボパ宮城のマウンドに立つため、地道に歩みを進めている。(浦響子)

◎試合前に黙とう

 東北楽天と日本ハムのオープン戦が行われた香川県丸亀市の四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀では11日、試合前に両チームの選手と6030人の観客が黙とうをささげ、東日本大震災の犠牲者の冥福を祈った。
 東北楽天の梨田昌孝監督は「何とか勝ちたい」と指揮を執ったが、2−3で惜敗。梨田監督は「今年は東北の皆さんの前で優勝争いし、日本一を目指したい」と思いを語り、選手会長の銀次内野手は「チーム一丸となり、東北のみんなに笑顔を届けたい」と決意を述べた。
 会場では地元の日本ハム後援会が募金活動を行い、多くの野球ファンが善意を寄せた。愛媛県四国中央市の大学生梶原葉那さん(19)は「被災地もまだ大変だと思うが、力を合わせて頑張ってほしい」と願った。試合中の午後2時46分には、丸亀市内に防災サイレンが鳴り響き、鎮魂ムードに包まれた。


2017年03月12日日曜日


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