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<震災6年>会える気がして 海見詰める

田老地区の防潮堤の上に並んで犠牲者の冥福を祈る住民ら=11日午後2時50分ごろ

 東日本大震災の津波で181人が亡くなった岩手県宮古市田老地区で11日、住民や復興工事関係者約500人が「万里の長城」に例えられた高さ10メートルの巨大防潮堤で鎮魂の祈りを込め、手を合わせた。
 地震が起きた午後2時46分を知らせるサイレンに合わせ、黙とうした。雪がちらつく寒さの中、住民たちは一列に並んで手をつなぎ、海を見詰めた。
 田老地区の家が流され、同市日の出町に自宅を再建した会社員金沢洋子さん(64)は「この日にこの場所に来れば、亡くなった人にも会える気がして…」と静かに祈った。
 防潮堤の海側には、高さ14.7メートルの新防潮堤が姿を現し始めた。現段階で130メートルができており、2018年度末までに総延長約1.2キロが完成する予定。17年度中にも現在の防潮堤からは海が見えなくなる可能性があるという。
 追悼を呼び掛けるNPO法人「立ち上がるぞ!宮古市田老」の大棒秀一理事長は「海が見えなければここで追悼する意味はない。来年の3月はどうなっているか分からない。新防潮堤の上でも追悼できるよう岩手県などに働き掛けたい」と話した。


2017年03月12日日曜日


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