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<震災6年>気仙沼の水産加工場74%再建

加工場や事業所の再建が進む南気仙沼地区の水産加工施設集積地
南気仙沼地区に完成したカネダイの新しい本社工場

 宮城県気仙沼市が東日本大震災の被災企業向けに整備した水産加工施設集積地2地区計約30ヘクタールで、本格再建した企業が今月末までに分譲予定社数の74%に当たる57社に上ることが分かった。水産加工場はほぼ復旧し、震災から6年で水揚げを受け入れる態勢が整う。
 集積地は、住宅と工場が混在した南気仙沼地区18.4ヘクタールと鹿折地区10.8ヘクタールを漁業区域(漁港施設用地)に設定し、市が土地を買って企業に分譲する計画。市は2013年度以降、海抜約2メートルのかさ上げやインフラ整備を終えた土地から引き渡してきた。
 市によると、分譲予定社数は南気仙沼地区が56社、鹿折地区が21社で合わせて77社。このうち既に加工場や事業所を再建したのは53社(南気仙沼35社、鹿折18社)。建設中は4社で月内に完成する。残る20社も再建準備を進める。水産加工場に限定すると、分譲予定社数の9割ほどが稼働したことになる。
 分譲先が決まらない土地は南気仙沼で0.16ヘクタール、鹿折で0.48ヘクタールあるが、市は「最終的な分譲率は98%の見込みで、ほぼ目的通りの加工施設集積地ができるのではないか」(水産課)と胸をなで下ろす。
 今月1日には、カネダイ(気仙沼市)が南気仙沼地区に本社工場を完成させた。消費者向けの商品開発や少量多品種の生産に力を入れ、水産食品部の人員を約100人体制に倍増させて8月にフル稼働させる予定。佐藤亮輔社長は「外国人研修生も毎年受け入れて確保していきたい」と話す。
 依然、課題となるのは不足が続く労働力の確保。気仙沼職業安定所(気仙沼市、南三陸町)の有効求人倍率(1月、原数値)を職業別にみると、製品加工は6.22倍と高止まりが続く。県と市は15年度から、人材確保支援策として水産加工業者の社員の宿舎整備に補助し、市内にこれまで12軒(定員延べ230人)が完成しているが、4月時点の入居見込みは66人にとどまっている。


2017年03月13日月曜日


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