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災害公営住宅と地域住民が交流 孤立防止へ

入居者や地域住民らが食事を楽しみながら交流するあすと食堂

 東日本大震災の被災者が暮らす仙台市太白区あすと長町の災害公営住宅で、入居者や地域住民らが食事を通じて親睦を深める「あすと食堂」が盛況だ。復興支援に取り組む地元のNPO法人が入居者の孤立を防ごうと、昨年11月から月2回実施。参加者は「おいしくて楽しい」と喜んでいる。

 「顔見知りがたくさんできた」。2月18日にあすと長町市営住宅集会所であったあすと食堂で、同住宅に1人で暮らす小畑京子さん(78)は、食後のおしゃべりを楽しんでいた。
 震災で太白区松が丘にあった自宅が全壊し、アパート暮らしを経て昨年5月に移り住んだ。「最初は友達が1人だけ」だったが、あすと食堂などで交流の輪が広がり、「最近は、ご近所付き合いができるようになった」とほほ笑む。
 あすと食堂はカウンター席や4人掛け、長テーブルを設け、1人でも多人数でも入りやすいよう配慮。参加費は300円に抑えた。「店長」と呼ばれる調理担当者は毎回替わり、NPOメンバーや地域住民、入居者らが務める。
 食堂を運営する「つながりデザインセンター・あすと長町」副代表で東北工大准教授の新井信幸さん(44)は「作り手が替われば、メニューも参加者の顔ぶれも違う。多様な人たちが活躍できる場にしたい」と力を込める。
 これまで手打ちそばや煮豚、ちゃんこ鍋などが振る舞われ、用意する30〜60食がいつも足りなくなるほどの人気だ。2月18日に店長を務めた宮城大の学生ボランティア団体「@GREEN(アットグリーン)」の1年保科望実(のぞみ)さん(19)は「やりがいがあった」と満足そうに振り返る。
 現在はあすと長町、あすと長町第3の両市営住宅で実施しているが、今後はあすと長町第2市営住宅にも広げる予定だ。


2017年03月13日月曜日


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