広域のニュース

<復興基金>阪神や中越と運用形式や主体異なる

 東日本大震災の復興基金調査で、基金用の財源を交付された東北の131市町村の執行率(2011〜15年度)は50.1%だった。復興基金を巡っては、石巻市など全国21市町が基金で購入した防災ラジオの大半が未配布のままとなり、会計検査院から問題と指摘された例もある。基金の残り半分をいかに有効に使うかは大きな課題。これまでに工夫を重ね、有効に活用した自治体も多い。

 東日本大震災の復興基金は、阪神大震災(1995年)や新潟県中越地震(2004年)などこれまでの大規模災害で設けられた復興基金と、運用形式や運営主体が大きく異なる。
 東日本大震災では低金利時代に対応した「取り崩し型」。以前は地方交付税や寄付金などを原資に利子を活用する「運用型」だった。
 今回は自治体が運営するが、阪神や中越では、商工団体や福祉団体、行政などが設立した財団が担った。
 自治体直営は機動性が高い半面、使い道の決定過程が一般には見えづらい。財団方式は理事会で使途を決め、一定の透明性が確保できた。理事会には自治体のほか民間団体も加わり、実情に沿った多様なニーズを反映しやすかった。
 阪神の復興基金では、高齢世帯生活援助員の設置事業補助といった孤立しがちな高齢者の見守り事業を実施。基金による人的支援の先駆けとなった。中越の基金では地域コミュニティーの維持を目的に、一般財源では対応が難しい鎮守や、ほこらといった宗教的な施設の再建を支援した。


2017年03月16日木曜日


先頭に戻る