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<ホテルの仕事人@仙台>客要望 声で応える

笑顔で客室からの電話を受ける小寺さん

 接客から裏方までさまざまな人たちが働くホテル。心地よいサービスの裏側には、各分野で頑張るスタッフがいる。多様化するニーズに対応し、より良いサービスの実現を求め、仙台市内のホテルで奮闘する人々を追った。(報道部・江川史織)

◎ウェスティンホテル仙台コマンドセンター担当 小寺由紀子さん(31)

<電話1回で対応>
 「お薦めの牛タン屋を教えて」「具合が悪いので薬が欲しい」「窓から見えるあの建物は何?」
 チェックイン業務が落ち着く午後7時ごろになると、ウェスティンホテル仙台(仙台市青葉区)のコマンドセンターには、客室からひっきりなしに電話がかかってくる。
 通常、ホテルはフロントが電話を受けて担当部署に取り次ぐことが多い。ウェスティンは客の手間を省くため、1回の電話でランドリーや靴磨きを頼める独自の「サービスエキスプレス」を展開する。その窓口がコマンドセンターであり、担当部署に指示を出す「声のコンシェルジュ」だ。

<ノーと言わない>
 3年前に配属された小寺由紀子さん(31)を含めて4人のスタッフが、3交代の24時間体制で対応している。
 客の要望は多種多様。ときには「コンビニで弁当を買ってきて」といった無理な要求もある。基本的にホテル外のサービスは提供できないが、小寺さんは「完全にお断りするのではなく、ルームサービスを勧めるなど要望に近い提案をしている」と話す。
 電話対応の難しさは客の表情が見えないことだ。「最初は要望を聞き間違え、怒られることもありました」と小寺さん。復唱して確認したり、想定される質問と切り返し方をパターン化して暗記したりして客との円滑なコミュニケーションを心掛ける。
 顔が見えない仕事にもかかわらず、何度か電話で話すうちに名前を覚えてくれた常連客から「会ってお礼がしたい」と言われたこともある。「実際に感謝の言葉を頂いたときは感激でした」
 目標は「ノーと言わない究極のサービスの提供」。高い志を胸に電話の向こうの宿泊客と向き合う。


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2017年03月15日水曜日


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