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<卒業式>仮設から通学 みんなと一緒に

一緒に卒業した同級生とスクールバスの前に並ぶ後藤君(右から3人目)=南三陸町戸倉小

 東日本大震災で被災した南三陸町戸倉小(児童69人)は17日、卒業式を行った。6年生の後藤大地君(12)は登米市南方町の仮設住宅から6年間通い続け、大切な同級生11人と共に学びやを巣立った。
 後藤君は午前6時に起床し、スクールバスで1時間かけて通学。震災直後は道路状況が悪くて揺れ、乗り物酔いもした。雪が降ると2時間かかった。席がいっぱいだと、ランドセルを背負ったまま座っていなければならなかった。
 仮設住宅に近い登米の小学校に転入もできたが、「僕の友達は戸倉にしかいない。戸倉小で卒業したかった」と語る。
 戸倉小は校舎が津波に遭い、後藤君は登米市旧善王寺小で入学式に臨んだ。2年生から南三陸町志津川小で授業を受け、高台に再建された新校舎へ5年生の10月に移った。
 同級生は6年間で3人増え、他地区に自宅を再建するなどして3人が去った。友人が転校していくのは寂しかったが、理由は詳しく聞かずに笑顔で送りだそうと心掛けた。
 一番の思い出は、昨年5月に新校舎で初めて開かれた運動会。たくさんの大漁旗がはためく中、住民とよさこいを踊った。紅組と白組が同点優勝となり、「本当に奇跡。負けた人がいなくて最高に楽しかった」と後藤君。
 将来は宇宙飛行士になる夢を描く。「地域の皆さんや先生、友達への感謝の気持ちを忘れずに、中学校でも勉強を頑張りたい」と意気込む。
 県内では17日、公立小学校計354校が卒業式を行った。18日は7校、19、21の両日は各1校、22日は15校で実施される。


2017年03月18日土曜日


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