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震災風化させない 石巻でミュージカル上映会

体を動かしながら歌の練習に励むメンバー=4日、百俵館

 東日本大震災で被災した石巻地方の住民が出演し、2012年3月に東京・銀座で上演されたミュージカル「とびだす100通りのありがとう!」の記録映像上映会が20日、石巻市北村の遊楽館で開かれる。地元住民らによるコンサートもあり、震災後の支援への感謝を込め、復興途上の地域で生きる力を歌い上げる。
 NPO法人「東日本大震災を風化させない会 100通りのありがとう」(東京)などが主催。
 ミュージカルには、津波で家族や友人を失った被災者ら3〜83歳の計112人が出演。被災体験や避難生活などをせりふで吐露し、観客約2400人の胸を打った。記録映像は国内や米国の計約10カ所で上映され、防災教育にも活用されている。
 石巻市の大学1年須田彩乃さん(19)は当時、中学2年で出演。「震災から1年での公演で複雑な気持ちもあったが、観客の反応が大きくて良かった。震災を風化させないためにも今やることに意味がある」と言う。
 出演者で最高齢だった同市の簡野多恵さんは14年1月、84歳で亡くなった。仲間に支えられ、懸命にせりふや歌を覚えた簡野さんはいつも「ありがとう」と感謝していた。長女の小野真理さん(59)は今回、コンサートで歌う予定。「母も上映会やコンサートを喜んでいると思う」と話す。
 コンサートには小学生から70代までの約50人が出演し、ミュージカルの曲「少し無理して歩き出すさ」などを披露する。同市小船越の百俵館で4日、メンバー約20人が練習に励んだ。
 演出や音楽を手掛ける音楽家寺本建雄さん(70)は「震災を忘れたい人もいるが、感謝の気持ちを忘れてはいけない」と訴える。
 午後1時開演。料金は大人1000円、子ども(6〜18歳)500円。前売り券は遊楽館や石巻市河北総合センターなどで販売している。連絡先は「100☆百☆飛躍プロジェクト」の楯石千恵子事務局長090(7563)9855。


2017年03月18日土曜日


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