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<里浜写景>春近し北へ飛び立つ渡り鳥

重機の音が響く中、仙台市中心部のビル群を背に飛び立つハクチョウ
大沼のハクチョウ

 仙台港に程近い仙台市若林区荒井の大沼。越冬するハクチョウやカモ類などが飛来し、厳冬期には約1500羽が羽を休める。
 風はまだ冷たいが、陽光は柔らかさを増す。北帰行に備える30羽ほどのハクチョウが甲高い鳴き声を上げ、横一線に並んだ。親鳥が左右を見渡し隊列を確認すると、一斉に羽ばたいた。
 大沼は農業用ため池として利用されてきた。東日本大震災で被災し一時は干上がったが、現在は豊かに水をたたえる。生態系も本来の姿を取り戻しつつある。
 仙台湾の水鳥を守る会によると、今年は暖冬のためか北帰行が例年より早いという。周辺は農地の区画整理事業が続く。
 北に旅立つ渡り鳥たちに「工事中の荒涼とした風景の中で、自然の力強さが感じられる光景です」と守る会のメンバー。「水鳥の楽園」にも春の足音が聞こえてきた。(文と写真 写真部・伊深 剛)

[メモ]渡り鳥はシベリアやオホーツク海沿岸で繁殖し、冬季は餌を求めて日本などで過ごす。約4000キロの距離を2週間かけて移動。20羽から100羽ほどで隊列を組み、時速60〜70キロで飛ぶ。気流に乗ると時速は100キロ以上に達する。


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2017年03月19日日曜日


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