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<東北の本棚>必ず克服実践法を紹介

さらば!オンチ・コンプレックス 小畑千尋 著

 正しく歌う能力は、自らの音程を認知する能力を高めることで向上するという観点から、宮城教育大准教授の著者が、独自に考案して特許を取得した音痴克服法「OBATA METHOD(小畑メソッド)」を紹介する。漫画やイラストを多用。分かりやすい工夫を凝らす。
 編み出した音痴克服法は、端的に言えば、指導者や協力者と一緒になって声を響かせ、音程の認知能力を段階的に伸ばしていく方法だ。現在の音楽教育では、音痴に触れることはタブー視されていると著者は指摘。その上で音痴は生まれつき歌う能力が劣っているということではなく、克服できるという持論から、学校現場でも音痴コンプレックスと決別する歌唱指導を取り入れる必要性を説いている。
 序編では音程が合っているか、外れているかを自分で認知する「内的フィードバック」などについて理論的に解説。実践編では実際にレッスンに参加しているかのような対話形式で14項目を取り上げている。
 同じ音程の音を手の動きを付けながら、声を伸ばして出すロングトーン発声練習から始まり、内的フィードバックの能力を徐々に向上させていく方法を紹介。声を使ったゲームなども収める。Q&A編では、音程が外れてしまう児童・生徒への指導法や音痴で自信をなくしている子どもへの助言などを掲載。特に教育現場の指導者にとっては、示唆に富んだ内容となっている。
 著者は1970年千葉県生まれ。東京学芸大大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。東京音大非常勤講師や東京成徳大准教授を経て、2011年から宮城教育大音楽教育講座准教授。
 教育芸術社03(3957)1177=1404円。


2017年03月19日日曜日


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