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<仙台中2自殺>遺族「納得できぬ」

 仙台市泉区の南中山中2年の男子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、市教委第三者委員会のいじめ問題専門委員会の答申には「誰が」「なぜ」「何を」という核心部分は盛り込まれなかった。市役所で29日に記者会見した父親は「到底納得できない」と不満をあらわにし、再調査を求める考えを明らかにした。

 答申によると、男子生徒は2年生だった2015年4月、同じ部活を含む後輩数人から「自転車にいたずらをされた」と保護者に訴えたと記述している。ただ、いじめに関与したとされる生徒に対し、専門委が2度、調査協力を求めたが、承諾が得られず、事実を確認できなかったという。
 昨年12月には、遺族は専門委の調査が不十分だとして、市教委に抗議文を提出した。加害生徒を特定するため、再調査を強く要望したが、父親は「再調査した形跡はなかった。最悪の結果」とうなだれた。専門委の調査に強制力はなく、限界が露呈した形だ。
 専門委の本図愛実委員長(宮城教育大教職大学院教授)は29日の記者会見で、「拒否されれば警察のような強制権限はない」と限界を認めつつ、「関係性の薄い生徒にまで聞き取るなど、精いっぱい調査した」と理解を求めた。
 同席した大越裕光教育長も「事実関係が特定できない中、いじめが自殺の一因という結論を出した。ぎりぎりの判断だったと思う」と答申を評価した。
 南中山中の小岩康子校長は「専門委は大変丁寧に調査された。遺族が学校にもっと聞きたい点があれば、遺族の気持ちを尊重し、調査に当たりたい」と述べた。
 市教委と遺族の溝は埋まる気配はなく、父親は「何年掛かってもいい。真相が知りたい」と話し、膝の上で両手を強く握りしめた。


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2017年03月30日木曜日


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