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<復興事業調査>復興基金3387億円返納

 会計検査院が12日公表した東日本大震災の復興事業の調査結果では、復興関連の基金事業について、必要性が低下するなどして国庫に返納された事業費が2016年8月末までに3387億円に上ることが判明した。被災自治体に配分した復興交付金の効果促進事業を巡り、1099億円分の事業内容が未定となっている実態も浮かび上がった。

 基金事業は規模が変わりやすい復興事業に対応するのが目的で、15年度までに157事業、総額4兆4483億円が予算化された。自治体や一般社団法人などが国庫補助金を積み立てる制度で、15年度末の取り崩し額は2兆7683億円。
 国庫に返納された事業費の内訳は、必要性が低くなり使用見込みがない費用が1696億円で最多だった。次いで復興や被災地と関係性が薄い費用が1252億円、事業期間の終了に伴う残余金が437億円。前回調査(15年8月末時点)に比べ、総額で約650億円増えた。
 事業別では、災害時のサプライチェーン(部品の調達・供給網)維持のため、製造業の設備投資を補助する経済産業省の国内立地推進事業費補助金の返納額が964億円と最も多かった。検査院は引き続き、不要な基金事業費の国庫返納を徹底するよう求める。
 復興交付金に関する調査では、災害公営住宅の整備など基幹事業を補完する効果促進事業として、申請額に一定率を上乗せする「一括配分」制度の不透明さを指摘。15年度末の予算執行率は31.2%にとどまり、交付額2429億円のうち1099億円分の事業内容が定まっていない。
 一括配分については、復興庁が16年6月以降の交付を見送っている。検査院は「内容が未定の事業費は、基幹事業の費用に回すなどして着実な縮小を図るべきだ」と注文を付けた。


2017年04月13日木曜日


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