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<台風10号>岩泉町議選告示 自粛ムードも

仮設住宅で復興策を訴える立候補者(写真の一部を加工しています)

 昨年8月の台風10号豪雨で甚大な被害を受けた岩手県岩泉町で18日、任期満了に伴う町議選が告示された。選挙カーの行く先には、あちらこちらに台風災害の爪痕が残る。立ち直れない被災者をおもんぱかりつつ、町の早期復興を訴える苦心の選挙戦が始まった。
 町議選(定数14)には現職12人、新人3人の計15人が立候補。ほぼ全員が最重要政策に「台風災害からの復旧復興」を挙げる。
 午前10時ごろ、小川地区の稲荷仮設団地でマイクを握った候補は「一人一人異なる状況に寄り添った復興に尽力する」と訴えた。「被災者に復旧復興への思いを伝える」と、仮設住宅や被害が大きかった地域を積極的に回る。
 一方で、被災者の心情に配慮し「被害が大きい地域に選挙カーは乗り入れない」と言う候補も多い。「スピーカーの音量を下げる」「名前の連呼はしない」など自粛ムードが各陣営を覆う。
 町では台風豪雨により、20人が死亡、1人が行方不明になった。被災した住宅は981戸。今も193世帯383人が仮設住宅に入居し、少なくとも144世帯286人が、未修繕の家屋で生活を続けている。
 「被災者がまだ前を向けない中で選挙をすべきではなかった」。現職の一人は思わず本音を漏らした。ただ「選挙は被災者と直接対話する機会でもある。やるからには町がよくなるよう訴えていく」と葛藤をにじませながら、選挙カーに乗り込んだ。
 17日現在の有権者は8644人。投開票日は23日。


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2017年04月19日水曜日


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