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<復興CSR>企業「関係続けたい」89%

 東日本大震災の復興支援で活発に展開されたCSR(企業の社会的責任)活動について、河北新報社は仙台経済同友会(仙台市)と公益社団法人経済同友会(東京)の協力を得て、企業意識調査を実施した。復興支援を実践した企業は全体の9割で、このうち被災地との関係を続けたいとの回答は89.2%に上った。復興支援を自社が取り組む長期的な課題と位置付ける姿勢がうかがえた。
 復興支援に関わった企業は仙台82.3%、東京94.9%。被災企業が多い仙台に比べ、震災前からCSRの態勢を整えていた大企業が多い東京が目立った。このうち、現在も支援を継続する企業は72.5%(仙台67.7%、東京76.0%)だった。
 復興支援をした企業に「被災地との関係を今後も続けたいか」と尋ねた結果は円グラフ(上)の通り。仙台の87.1%、東京の90.7%が「継続する」と回答。企業規模が大きくなるほど、継続に意欲を示す割合が増え、従業員5001人以上の企業は96.4%だった。
 継続理由(複数回答、棒グラフ(上))として、7割の企業が「復興は終わっていない」と答えた。「従業員の忠誠心、会社の一体感の醸成」の回答も多く、CSR活動が及ぼす企業統治への効果に対する期待感が示された。
 「少子高齢化など社会課題への挑戦」と考える企業は21.6%で、中長期的な視点から本業とCSRを直接結び付けようとする企業が一定数あった。
 「震災を機にCSRの考え方が変わった」と答えたのは円グラフ(下)の通り。東京は「変わった」(49.3%)と「変わらなかった」(50.7%)が拮抗(きっこう)したのに対し、仙台は61.9%。自ら被災し、地域再生への思いを強めた企業が多かったためとみられる。
 「変わった」と答えた企業に変化の内容を聞いた(複数回答、棒グラフ(下))。支援の実践などを通し、自らの果たした役割の大きさを再認識した企業は8割に達した。業種別では建設業(100%)、製造業(86.7%)が多かった。
 「社会との関わりを強められる」も7割近くあり、復興CSRを通じ、企業が自らを社会的存在として位置付け直す傾向が表れた。


2017年04月20日木曜日


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