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<鳴子こけし>パリに出展 海外に活路求める

国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に初出展した桜井こけし店のブース=1月、パリ
海外向けに制作したこけし「Hagoromo」

 宮城県大崎市鳴子温泉の桜井こけし店が1月下旬にパリであったインテリアデザインの国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に初出展し、海外の14社と取引を始めた。温泉客の減少などで地域のこけし産業は衰退が進む。5代目の工人桜井昭寛さん(65)は「先代も常に新型こけしを追求した。挑戦は店の伝統」と海外の販路開拓に意欲を見せる。
 見本市には約70体を出展した。約500人のバイヤーがブースを訪れ、約50人と商談。伝統型に加え、パステルカラーを使った海外用の新作「Hagoromo(はごろも)」が人気で、英国の「ポール・スミス」や文房具販売マークス(東京)のフランス現地法人との取引につながった。
 「はごろも」は伝統の原色ではなく、淡いパステルカラー7色で絵付けした。仕上げにろうを塗らず、素材の木の味わいを残したのが特徴。高さ18センチと10センチの120種を作った。
 同店は昨年6月、みやぎ産業振興機構(仙台市)の「みやぎの中小企業マーケティング活動支援事業」に応募した。機構の支援を受け、店の英語版ホームページを作るコミューナ(仙台市)がフランスで市場調査を実施。新作は調査結果を踏まえて制作した。
 同店の売り上げは店頭販売が大半。鳴子温泉を訪れる客は減少傾向にあり、同店は今回、江戸時代末期から続く家業を守ろうと、海外市場に活路を求めた。
 現地入りした6代目の尚道さん(28)は「思っていた以上に好評だった。9月にある同じ見本市でも出展し、多くの契約に結び付けたい」と手応えを語った。


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2017年04月21日金曜日


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