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<展勝地>桜の名所 こいのぼり泳がせ30年

今年も北上川に掲げられた展勝地のこいのぼり=19日
こいのぼりの取り付け作業には、子どもたちも参加した=8日

 岩手県北上市の市民グループ「北上川に鯉(こい)のぼりを泳がせる会」の取り組みが、今年で30回を迎えた。北上川を泳ぐこいのぼりは、桜の名所「展勝地」の花見に欠かせない風景へと育った。市民の協力に支えられ、関係者は「これからも北上の春を盛り上げたい」と気持ちを新たにしている。

 会の活動は、市民有志が「家に眠るこいのぼりを雄大な北上川に泳がせよう」と発案し、1987年に始まった。東日本大震災が発生した2011年は、掲揚を断念。代わりに岩手県山田町に「回遊」して被災した人たちを慰めた。
 今年は今月10日のさくらまつり開幕に先立ち、会員と保育所の子どもたちが作業をした。展勝地と北上川を挟んだ対岸に200メートルのワイヤ2本を渡し、300匹のこいのぼりを取り付けた。
 ソメイヨシノが見頃を迎えるのを前に19日は、風で飛ばされたこいのぼりを回収してワイヤに付け直すなどメンテナンスに汗を流した。掲揚最終日の5月7日まで随時、作業をする。
 会長の高舘博人さん(67)は「開花前に来た観光客から『こいのぼりがあって良かった』という話を聞いた。楽しんでもらっているようだ」と頬を緩ませる。
 13人で始まった会の活動は現在、会員88人。掲げるこいのぼりは数年で傷むため、市民から提供を呼び掛ける。毎年100匹ほどが寄せられるといい、文字通り市民参加型の催しに成長した。
 創設期から会に携わる事務局長の佐々木規(ただし)さん(68)は「こいのぼりを取り付けた瞬間、子どもたちから上がる歓声がうれしくて続けてきた。60歳以上の会員が多いので、子どものころを思い出した人たちに参加してもらいたい」と期待している。


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2017年04月22日土曜日


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