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岩手・大槌町長 復興施策で議会とまたも対立

付帯決議で補助制度実施延期を求めた町議会で、採決を見守る平野町長(右)=3月16日

 岩手県大槌町は23日、土地区画整理事業地での住宅建設に対し100万円を補助する制度を巡り町民説明会を開く。東日本大震災で被災した町中心区域の空き地解消が目的だが、町議会は町民の不公平感などを理由に反発する。8月に任期を折り返す平野公三町長。町の復興を懸けた重要施策で議会と対立する場面が、何かと目立っている。(釜石支局・東野滋)
 町議会3月定例会は、補助制度の関連費2億円を含む一般会計当初予算を原案通り可決した。一方、区域外に建てた人との不公平感を解消できないとして「実施は容認できない」との決議も付した。
 結局、補助制度は新年度に予定していた実施の延期を余儀なくされた。中心市街地再生を訴える平野町長は、町民の理解を得つつ町議会との協議に臨みたい意向。ただ制度設計を見直す考えはなく、先行きは見通せない。
 平野町長は2015年8月の町長選で、震災遺構として一部保存の方針だった旧役場庁舎の解体を掲げて初当選した。解体に伴う予算案を12月定例会に提出しようとしたが、町議会は先送りを求める要請書を突き付けた。
 犠牲者の慰霊の場整備や震災対応の検証を優先すべきだとする町議会側の指摘を受け入れ、提出を断念。その後も機会をうかがっていたが、16年11月に「解体は当面凍結する」と表明した。
 今回の補助制度を巡って町議会からは町民の不公平感への批判に加え、100万円の補助額の根拠や事業効果を疑問視する声が相次いだ。
 ある町議は「好んで町長と対立しているわけではない。復興の課題が山積する中、跡地利用の計画もないまま最優先で進めようとした旧庁舎解体と同様、納得できないことには反対せざるを得ない」と強調する。
 平野町長は「まちづくりは多様な意見を調整しながらやるしかない。町議会から是々非々の立場で疑問が出されたことは大事にしたい」と説明。「補助制度に賛成の町民もいるはず。説明会の状況を踏まえ、町議会に理解してもらえるよう努力する」と話す。


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2017年04月23日日曜日


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