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<北朝鮮>ミサイル脅威 東北も警戒強化

ミサイル落下を想定した避難訓練に参加する男鹿市北陽小の児童ら=3月17日

 緊張が高まっている朝鮮半島情勢を巡り、日本海に面する東北の自治体や漁業関係者らが神経をとがらせている。弾道ミサイルを発射したり6回目の核実験をちらつかせたりするなど、挑発行動を繰り返す北朝鮮に対し、武力行使も辞さない構えの米国。関係者は警戒を強化し、万が一の事態に備えている。
 中距離弾道ミサイル「ノドン」が昨年8月に発射され、男鹿半島沖約250キロの排他的経済水域に落下した秋田県。男鹿市は今年3月、国や県と共にミサイル落下に備えた全国初の訓練を実施した。
 市は単独での訓練も検討している。市は15日から危機管理室の職員2人を土日も待機させ、全国瞬時警報システム(Jアラート)に対応する態勢を敷く。
 市危機管理室長の三浦幸樹さん(52)は「ミサイルの発射に、住民から不安を感じているとの声を聞く。情報収集など警戒を強めている」と気を引き締める。
 各自治体が有事の備えを進める中、大崎市は19日に防災行政無線で「ミサイル着弾の可能性がある」とした誤情報を市全域に流した。Jアラートとの連動を確認する内部の試験放送で、職員が操作をミスした。
 宮城県は、県内の全市町村にJアラートの運用・管理の徹底を求める文書を通知。県危機対策課長の千葉章さん(56)は「いつ、万が一の事態が発生するか分からない。大崎市の失敗に萎縮せず、警戒を怠らないでほしい」と呼び掛ける。
 日本海で操業する漁業者にも不気味なミサイルの影が及ぶ。酒田港の北西39キロに浮かぶ飛島(酒田市)。出漁自粛の動きこそないが、漁業渡部和夫さん(67)は「誰もが大なり小なり不安を抱えている」と言う。
 県漁協は緊急時、いち早く漁業無線で航行中の船に危険を知らせる方針だ。県漁協の幹部は「どこに落ちるか、本当に発射されるか分からないミサイルより、漁師にとっては魚を捕ることの方が大事だから」と推移を見守る。
 挑発行動を繰り返す北朝鮮が孤立する一方、日本人の拉致問題は解決の糸口がつかみにくくなっている。
 青森県警は、北朝鮮による拉致の可能性があるとして5人の名前を公表している。拉致された日本人を救出するための青森の会幹事長の柴田千代治さん(71)は「政府なりに圧力をかけてきたのだろうが、効果はない。強硬な態度を示す米国のトランプ政権に期待している」と望みをつなぐ。


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2017年04月23日日曜日


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