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花嫁行列幸せ長〜く 限界集落で45年ぶり結婚式

祝福されながら集落を歩く富川さん夫妻(前から2、3人目)=23日午前、岩手県遠野市土淵町

 岩手県遠野市土淵町の米通(こめどおり)集落で23日、45年ぶりの結婚式があった。式を挙げたのは、同市などが取り組む起業家育成事業を通じて集落と縁ができた若者2人。昔ながらの花嫁行列を再現し、人口21人、平均年齢約71歳の山あいの里は久々のハレの日に沸き上がった。
 新郎新婦は、遠野に移住した新潟県出身の富川岳さん(30)と東京都出身の万里さん(30)。長持ち担ぎやちょうちん持ちの住民、馬と行列を作り、長持唄とともに約250メートルを練り歩いた。
 事業のプロジェクトの一つに小規模ビジネス創出による限界集落存続があり、2人は昨夏以降、舞台となる米通を訪問。次第に引かれ合うようになり、今年1月に入籍した。住民も喜び、総出で準備を進めた。
 富川さんは「よそ者を受け入れてくれた米通の人たちに恩返しができた」と笑顔。万里さんは「みんなに祝福され、心の温かさを感じた」と感謝した。
 衣装は、2人が「ハツばあちゃん」と慕う米通ハツ子さん(81)が貸した。黒い留め袖は19歳の嫁入り時に着用。はかまは昨年10月に54歳で亡くなった長男展光(のぶみつ)さんが結婚式で使った。
 以前、付き合う前の2人の手を強引につながせて「おめさんだづ、一つになれ」と冗談を飛ばしたハツ子さん。大切な晴れ着をまとった新郎新婦を見て「孫のようにかわいい」と目を細めた。


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2017年04月24日月曜日


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