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<日本遺産>北前船寄港地 独自の文化花開く

酒田港を一望する日和山公園には、北前船の航行を見守った藩制時代後期の常夜灯が残る

 藩制期、東北と北海道、西日本を結んだ西回り航路を使ってコメやニシン、紅花など多くの物資を運んだ北前船。日本海沿岸を中心とする寄港地には、廻船問屋や商家の大規模な建物が並び、祭りや芸能など独自の文化が花開いた。
 山形県酒田市の「旧鐙(あぶみ)屋」や「本間家本邸」は、海上交易で財をなした商家の繁栄を今に伝える。船乗りがみこしを寄進したことが発祥とされる「土崎神明社祭の曳山行事」(秋田市)、船で運ばれたとされる笏谷(しゃくだに)石で造られた供養塔(青森県深浦町)など無形、有形の構成文化財は88に上る。
 7道県にわたる最も広域的な日本遺産。寄港地などでつくる登録推進協議会には26市町が加盟し、今後もエリア拡大が見込まれる。
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 文化庁は28日、地域の歴史や文化財に物語性を持たせ、観光振興に生かす「日本遺産」の第3弾として、青森、秋田、山形3県が関わる2件を含む23道府県の17件を選んだ。認定総数は計54件となった。
 東北関連の2件は、北海道と青森、秋田、山形、新潟、石川、福井各県の11市町が連携した「北前船寄港地・船主集落」(代表・山形県酒田市)と、旧庄内藩士が明治時代に始めた養蚕事業に着目した「サムライゆかりのシルク」(山形県鶴岡市)。
 北前船寄港地は青森県鯵ケ沢、深浦両町と秋田市も参加し、交易の歴史的意義を紹介した。審査では「日本海をダイナミックにつないだストーリー展開が面白い」と評価された。


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2017年04月29日土曜日


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