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国保滞納で受診遅れ 東北6人死亡

 国民健康保険(国保)の保険料を滞納して「無保険」になったり、保険証を持ちながらも経済的理由から医療機関の受診が遅れたりした結果、症状が悪化して死亡に至ったと考えられるケースが2016年の1年間に、東北地方で6例あったことが全日本民主医療機関連合会(民医連)のまとめで分かった。
 民医連は05年、経済的な事情で受診が困難になった患者の調査を開始。16年は全国641カ所の加盟医療機関から調査票の提出を受けて集計した。
 無保険などで受診が遅れ、死亡につながった事例は28都道府県の計58人。東北は青森と宮城で各2人、秋田と山形で各1人が確認された。調査が始まった05〜06年は青森と福島の計2人だったが、近年は増加傾向にある。
 全国の状況をみると、男性が45人で全体の約8割を占めたほか、60代以上が40人で約7割に上ったのが特徴。無職や非正規雇用、年金受給者が合わせて9割に迫り、生活苦から保険料が払えず、治療が遅れるケースが目立つという。
 宮城県内では無保険の40代女性が昨秋、在宅で病状が悪化して死亡した。知人男性と2人暮らし。発達障害の疑いがあり、仕事に就いていなかった。食事も取れず、ほぼ寝たきりの状態に陥った。受診時は既に意識不明で、死因は敗血症だった。
 県民医連の坂田匠事務局長は「調査結果の数字は氷山の一角と受け止めている。無保険の人を救済するなど公的制度の充実を求めたい」と話した。


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2017年05月01日月曜日


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