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<東北山林火災>「震災6年、またこんな目に」

避難所となった旧釜石商高体育館に避難した住民=9日午後1時55分ごろ

 岩手県釜石市平田の山林火災は延焼範囲が拡大し、避難者は不安を募らせた。大規模な消防団活動を継続するため、漁業者は休漁を余儀なくされるなど市民生活に影響が出始めている。
 避難所の旧釜石商高体育館には午後4時現在、29世帯51人が身を寄せた。尾崎白浜地区の主婦佐々木ツネ子さん(82)は「昨晩は冷え込み、寒さであまり眠れなかった。家のベッドでゆっくり寝たい」と話した。
 地区は東日本大震災の津波に襲われた。無職久保ムチさん(76)は「津波で半壊し、せっかく修理した家が燃えないか心配だ。震災から6年で、またこんな目に遭うとは」と嘆いた。
 約200人態勢の消防団活動に伴い、周辺の漁港では漁業者が仕事を休む「浜止め」が続く。元消防団副分団長で漁師久保秀昭さん(66)は「後輩の団員たちが頑張っている。養殖カキの作業をしたいが、災害だから仕方がない」と飛び交うヘリを眺めた。
 火災現場から6キロ以上離れた市街地は終日、風で流れ込んだ白煙に覆われて視界が悪くなり、焼けた臭いが漂った。市は防災行政無線で外出や運転時の注意を呼び掛けた。
 市が会場の一つとなる2019年ラグビーワールドカップ日本大会の組み合わせ抽選会のパブリックビューイングを10日に市内で予定していたが、市は火災対応に力を入れるため中止を決めた。


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2017年05月10日水曜日


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