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<石炭火力>環境影響を自主測定

松村幹雄(まつむら・みきお)早大大学院修了。83年関西電力入社。13年6月から執行役員秘書室付・関電エネルギーソリューション常務。15年6月から仙台パワーステーション社長を兼務。58歳。兵庫県出身。

 関西電力グループと、伊藤忠エネクスの子会社「仙台パワーステーション(PS)」(東京)が、仙台市宮城野区の仙台港で石炭火力発電所(出力11万2000キロワット)の建設を進めている。6月の試験運転を前に同社の松村幹雄社長が17日、河北新報社のインタビューに応じ、懸念される大気汚染について、自主的に環境影響を測定する方針を示した。稼働前の地元説明会の追加開催は否定した。(聞き手は報道部・高橋鉄男、小沢一成)

◎仙台パワーステーション 松村幹雄社長に聞く

 −仙台港に石炭火力発電所の建設を決めた経緯は。
 「2016年4月の電力小売り全面自由化をにらみ、14年に計画を決定した。西日本と周波数が違う東日本で適地を探した結果、石炭を入れる港や送電線、工業用水が整備されていることから選定した」

 −石炭火力の環境負荷に不安の声がある。
 「宮城県などとの災害防止協定で定めた汚染物質の排出濃度(硫黄酸化物、窒素酸化物が各100ppm以下など)は、あくまで上限値。極力低減するよう万全を期す。健康や環境に影響はない。環境対策装置は質が良く、(質が低いなどとの)一部の指摘は不本意だ」

 −説明会が開かれたのは1回のみ。稼働に納得していない住民もいる。稼働後も環境に関する調査や情報公開が必要ではないか。
 「稼働前後の大気、水質、騒音、振動の変化は自主的に測定する。行政の測定局がない多賀城市中心部と宮城県七ケ浜町、蒲生干潟(仙台市宮城野区)の3地域は自社で測定する方向で調整中だ。行政と協議し、住民の不安に対応する」
 「調査結果が出るのは1年後で、ホームページで公表したい。地元住民との適切なコミュニケーションは必要と考えているが、今は説明会は難しい。稼働前の追加開催も考えていない」

 −売電先は主に首都圏。地元にメリットはあるか。
 「延べ15万人が工事に携わったほか、完成後は本社を東京から発電所に移して税金も払う。地元に仕事を委託することも多い」
 「電力マンとして地域貢献に対する思いは強い。仙台で事業を継続するため、公害防止に全力を尽くし、安全に操業して信頼を得ていく。地域貢献と電力自由化の競争に勝つことを求めていく」


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2017年05月18日木曜日


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