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<地域カード>発行10万枚 加盟店増に課題

レジでJカードを差し出す買い物客。どうやって加盟店を増やすかが課題だ

 地元商店街の活性化を目指し、盛岡市などが2年前に導入した地域カード「MORIO(モリオ)−Jカード」の発行枚数が10万枚を突破した。運営会社は、地域イベントの来場者にポイントを進呈するなど普及に懸命。ただ、発行枚数に比べて加盟店数は伸び悩んでいる。
 Jカードは2015年3月、発行枚数1万8600枚で運用がスタートし、この2年で10万1000枚まで拡大した。
 昨年11月の「ニッポンめんサミットin盛岡」では、1万3089人の来場者に入場券として販売。65歳以上で運転免許証を自主返納した人にカードを進呈するサービスには昨年度、115人が申請した。
 本年度は、市内開催の露天市や健康教室の来場者にJカードと50〜100ポイントを贈る事業も始まる。
 一方で加盟店数は、運用開始時の100店から2倍弱の190店にとどまる。
 各加盟店が1ポイント当たり2円の手数料を負担して利用者に付与するポイントは、100円1ポイントと200円1ポイントの2通り。肴町商店街で総菜店を営む坂本武彦さん(42)は「一部の店が200円1ポイントにした途端、ほかの店も追随した」と言う。
 その結果、「ポイントがたまりにくい」というイメージが定着。Jカードを持っていても提示しない買い物客が増えてきた。「加盟店で足並みをそろえないと定着しない」と坂本さんは指摘する。
 そもそもJカードは、盛岡の老舗商店街「肴町商店街」が発行していたポイントカードを引き継ぎ、利用エリアを各商店街に拡大して誕生した。このため、利用者は肴町商店街の常連客が多数を占める。
 肴町商店街をなじみにする盛岡市の主婦熊谷邦子さん(73)は「ほかでも使えることは知らなかった。肴町で用が足りるので、カードが使えるからといってほかの商店街に行こうとは思わない」と話す。
 運営会社は「今後、加盟店情報の発信を強化する」と説明するが、あくまでも発行枚数の拡大に力を注ぐ考え。消費者のカード利用増で、店舗に加盟のメリットをアピールするのが基本戦略だという。

 [MORIO−Jカード]1枚300円で販売。加盟店での買い物やイベント参加でポイントがたまり、1ポイントにつき1円分を加盟店で使える。運営は盛岡市や盛岡商工会議所の出資で設立した「盛岡Value City(バリューシティー)」。


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2017年05月18日木曜日


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