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災害時の広域火葬計画 宮城県が策定

 宮城県は大規模災害時に被災地周辺の市町村や県外の火葬場を活用する「県広域火葬計画」を策定した。東日本大震災では、市町村や広域事務組合が運営する火葬場の能力を超える死者が発生し、一部は土葬を余儀なくされた。県と市町村、火葬業者による情報共有体制を強化し、災害時の円滑な広域火葬に備える。
 震災当時、県内の火葬場は施設の大規模損壊や燃料不足、停電の影響で稼働能力が大幅に低下した。連日の遺体収容に対応しきれず、2559体の遺体が山形や東京など県外9都道県で火葬された。
 石巻や東松島など沿岸6市町は、2108体を寺院やグラウンドに一時的に土葬。2011年11月19日までに順次掘り起こし、火葬による「改葬」を行った。
 教訓を踏まえ、計画で被災地の火葬場の処理能力を超える死者が出た場合の対応をまとめた。県が調整役を担い、県内の他市町村や県外7道県に広域火葬を要請する手順を明記した。
 県内には27施設の火葬場があり、火葬能力は1日最大で248体。災害時の病死や自然死も広域火葬の対象に含め、緊急事態時には一時的な土葬も容認することを盛り込んだ。
 計画は阪神大震災後の1997年、国が全国の都道府県に策定を促したが、ほとんど整備が進まなかった。11年の東日本大震災を受け、国が15年度に再度、策定を指示した。
 県は市町村と火葬業者に計画の順守を通知した。県食と暮らしの安全推進課は「土葬ではなく、一日も早く荼毘(だび)に付したいと願うのが遺族感情。日頃から関係者が連絡を密にし、訓練などを通じて非常時に備えることが重要だ」と話す。


2017年05月22日月曜日


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