岩手のニュース

ボクシング八重樫防衛失敗 まさかの1回TKO

1回、メリンド(右)にダウンを奪われる八重樫

 ボクシングのダブル世界戦が21日、東京・有明コロシアムで行われ、国際ボクシング連盟(IBF)ライトフライ級王者の八重樫東(大橋、岩手・黒沢尻工高−拓大出)は暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に1回2分45秒でTKO負けし、3度目の防衛に失敗した。同級の世界戦で最短KOタイムとなった。

◎完敗「実力不足」

 「激闘」が代名詞のファイターが、顔を腫らさず、血も流さず3度リングに倒れた。1回TKOで敗れて王座を明け渡した八重樫は「実力不足。受け止めないといけない」。本人が笑うしかないほど、あっけなかった。
 1回中盤、左フックを浴びて倒れたところまでは意識があった。「最初のダウンで(勝負は)ほぼ決まった。動けているようで動けていなかったと思う」。その後は「うろ覚え」。いつもなら聞こえる歓声も「それどころではない」。試合後の長過ぎる会場の沈黙もはっきり覚えていない。
 「あ、終わっちゃった。何回で倒されたのか分からなかった。1ラウンドですよね?」。報道陣に確認を取るぐらい、記憶が判然としなかった。
 バラ色のプロ生活を送ってきたわけではなく「いろんな(高さの)山を越えてきた」。3度目の防衛に失敗し、2分45秒の完敗を「派手に散った」と表現した。
 勝者も敗者も「こんなに早く終わると思わなかった」と素直に語った。34歳の敗者は「自身を奮い立たせるものがあれば立ち上がるだろうし、もういいと思えばすぱっと辞めるかも」。次の山を越える覚悟はまだ、できていない。(剣持雄治)


2017年05月22日月曜日


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