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<復興相>被災3県国会議員「住民の声聞いて」

 吉野正芳復興相(衆院福島5区)は26日で就任1カ月となる。前任の今村雅弘氏が東日本大震災の被害を「東北で良かった」と発言し辞任に追い込まれたことから、被災地を頻繁に訪れるなど信頼回復へ「安全運転」(復興庁幹部)に徹する。被災3県選出の国会議員は手堅い立ち上がりを見守りつつ、復興加速へ存在感の発揮を求めた。

 民主党政権時代に復興相を務めた自民党の平野達男氏(参院岩手選挙区)は「福島を中心に現場に寄り添い、国会では『対策を急げ』と先頭で訴えた。被災地出身であろうがなかろうが最終的には人だ」と吉野氏の力量に太鼓判を押す。
 課題に挙げるのは、東京電力福島第1原発事故で甚大な被害に遭った自治体のまちづくりの具体化。「(避難者の)意向調査で帰らないと答えた人が一定割合でいる。一人一人面接するぐらいの姿勢で精査し、現実的な計画を作る必要がある」と指摘する。
 自民党の亀岡偉民氏(衆院福島1区)は「偉ぶらないところは全く変わらない。もっと胸を張って行動し、被災者が復興を実感できる結果を出してほしい」とエールを送る。
 野党側には吉野氏の言動を疑問視する声もある。参院震災復興特別委員長で民進党の桜井充氏(宮城選挙区)は、吉野氏の「政府の一員」というスタンスを懸念。「トップとして政府をただし、被災者の声を反映させるべきだ。国会ではペーパーの棒読みや事務方の助言を受ける場面が目立つ。心配が杞憂(きゆう)に終わるよう頑張ってほしい」と手腕を点検していく構え。
 福島県議会が廃炉を求める意見書を4度可決した東電福島第2原発を巡り、吉野氏は「廃炉するかしないかは事業者が決める問題」と距離を置く。
 民進党の安住淳代表代行(衆院宮城5区)は「原子力問題で自民党と福島県民の意見は違う。大臣自身がどんな判断をするのか注目したい」と強調した。
 第2次安倍内閣発足直後に復興相を務めた根本匠氏(衆院福島2区)は「復興庁は単なる調整官庁ではない。司令塔となって組織をグリップし、各省庁を動かしてほしい」と助言した。


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2017年05月23日火曜日


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