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<共謀罪>有権者「怖い」「犯罪抑止になる」

 テロ対策を掲げながら、監視社会に向かう危険性もはらむ組織犯罪処罰法改正案が23日、衆院を通過した。犯罪を計画段階で処罰できる「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ法案に、東北地方の有権者は捜査機関による乱用や監視の強化に不安の声を上げた。犯罪抑止への期待感もあるが、政府の説明不足を指摘する声は依然、根強い。
 「言うべきことが言えない社会になる。生活に与える影響が分からず、怖い」。秋田市の無職佐々木哲さん(67)は眉をひそめた。福島市の飲食店経営伊藤信芳さん(65)は「政府に反対の声を上げると、取り締まられるのではないか」と疑問を口にした。
 学生運動に参加した経験がある仙台市青葉区の建築士茂木一雄さん(70)は「捜査機関の勝手な判断で逮捕される可能性がある。若い世代はもっと反対の声を上げてほしい」と語った。
 法案が衆院を通過した23日、英中部マンチェスターのコンサート会場で22人が死亡する自爆テロが起きた。2020年の東京五輪を控え、テロ抑止効果に期待する声もあった。
 若林区の会社員市川慎一さん(58)は「五輪に向けてより警戒が厳しくなり、犯罪防止につながる」、青葉区の会社員伊藤典夫さん(54)は「誰が何をするか分からない社会に危機感がある。先を見越して対策すべきだ」と法案通過を歓迎した。
 政府の説明不足を問う声は依然として根強かった。盛岡市の主婦佐久間恵子さん(75)は「何が罰せられるのか明確ではない。国民への説明を十分にしてほしい」と要望した。
 山形県山辺町の飲食店従業員庄司良子さん(70)は「法案を通過させればよいという姿勢だけが感じられた」、青森市の無職小嶋功さん(70)は「テレビを見ても法案の中身が分からず、しっかりとした説明がほしい」と話した。


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2017年05月24日水曜日


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