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<高田松原>白砂青松の浜再生へ記念植樹

松原再生に向けて防風柵を設置した造成地

 東日本大震災の津波で壊滅した名勝「高田松原」の再生を目指し、岩手県と陸前高田市は27日、現地で記念植樹会を開く。3年の歳月をかけて4万本を植栽する活動の第一歩。白砂青松の海岸線を取り戻すプロジェクトが本格始動する。
 植栽は県が3万本、NPO法人「高田松原を守る会」が1万本を担当する。再生関連事業費は松原部分が約13億円、砂浜部分が約40億円。
 現地には県が全長約2キロの防潮堤を2本建設した。最大幅約100メートルの間隔で並行する防潮堤の間を海抜4メートル前後まで盛り土し、クロマツ約2万4000本、アカマツ約1万6000本を植える。
 県は締め固めた土をほぐしたり、防風柵を設置したりするなど植樹の準備を進めてきた。県大船渡農林振興センターの担当者は「人工的に造った土地でマツが成長するのか、今後も試行錯誤が続く」と話す。
 防潮堤の海側には、2018年度までに全長1キロ、最大幅60メートルの海水浴ができる砂浜を再生する。震災前の砂浜と粒子の色や大きさが近い宮城県大和町の山砂を入れる。
 震災前の高田松原は「日本の渚(なぎさ)・百選」に選ばれ、年間約17万人の海水浴客が訪れていた。生い茂っていた約7万本の松は津波の直撃で壊滅。唯一残った松の木は「奇跡の一本松」として復興のシンボルになった。
 高田松原は350年前、風塩害から田畑を守るため、地元の人々が私財を投じて植栽したのが始まり。280年前にも植栽されており、植えた人の子孫で植樹会に参加する松坂泰盛さん(72)=陸前高田市=は「復興のシンボルとして陸前高田の新しいまちと共に育っていってほしい」と話す。


2017年05月26日金曜日


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