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<杜の都のチャレン人>理詰めの走り強みに

メカニックと車の状態について意見交換する小林さん(右)=4月27日、宮城県村田町のスポーツランドSUGO

◎スーパーFJ選手権で活躍する東北大生 小林丈晃さん(22)

 若葉が芽吹く丘陵地に、レーシングカーの爆音がこだまする。「このコースは他のサーキットと異なる、独特の表情がある」
 宮城県村田町のスポーツランドSUGO。コース脇のパドックで練習走行の印象を語る。スピードの世界で戦うレーシングドライバーとは思えない柔和な表情だ。
 実家はレースとは無縁の一般家庭。市販車が好きな父親の影響もあって、自動車工学を学ぼうと東北大工学部に進んだ。「車の勉強になるのでは」と訪ねた学友会レーシングカート部で、予想外の出合いが待っていた。
 「これは何だ」。SUGOで行われた新歓試乗会。人生初のカートに衝撃を受けた。路面状況をつぶさに伝える足回り、瞬時に向きを変える車体、ドライバーの意思に忠実に動くダイレクト感に魅了された。その場で入部を決め、バイトも始めて、3カ月後には中古カートを買っていた。
 2年生になると、山形県庄内町のコースで開催のシリーズ戦全5戦に出場。シリーズチャンピオンを獲得するほどに腕を上げた。
 今季から横浜市のチームに所属し、プロを目指す若手ドライバーの入門クラス「スーパーFJ選手権」にエントリー。カート部活動の一環として、SUGOとツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で計10戦を走る。もてぎ第2戦で2位入賞。調子は上々だ。
 前走車があると「抜かないわけにはいかない」と闘争心が湧き上がる。一方で、自らの強みを「コースに合わせて車を仕上げるセッティング能力」ともいう。
 競争相手は小学生の頃からジュニアカートで慣らし、昇格してきた「ベテラン」がほとんど。経験で勝るライバルに、負けん気と理詰めで対抗する。
 目指すは12月、三重県の鈴鹿サーキットで開催される「日本一決定戦」だ。「速い連中が集まる中で結果を出し、ステップアップにつなげたい」(や)

<こばやし・たけあき>95年長野市生まれ。長野高卒業後、東北大工学部に入学。現在、同学部機械知能航空工学科ファインメカニクス専攻に在籍。学友会レーシングカート部「PEYTON(ペイトン)」に所属する。


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2017年05月27日土曜日


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