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<西わらび>苦味少なく独特の粘り 生産拡大中

西わらびがすくすく育つ観光ワラビ園
旬を迎えて今期の販売が始まった西わらび

 岩手県西和賀町が、苦みが少なく独特の粘りがある「西わらび」の生産拡大に力を入れている。生産者団体は栽培方法を改良し、加工業者は根を原料にしたワラビ粉を増産。休耕田を中心にした作付面積の拡大で町の特産品を町外にアピールする。

 町内の生産者約250人でつくる「西和賀ワラビ生産販売ネットワーク」は昨年度、農地を覆う黒いビニールと育苗ポットを組み合わせた栽培方法を試験的に導入した。除草の労力軽減が目的だ。
 代表の湯沢正さん(70)は自前の農地で新しい栽培方法を実践した。「新しい方法は最初だけ頑張れば、翌年から雑草に悩まされずに済む。高齢者も無理なく栽培できる」と湯沢さん。収穫の適期となる生産3年目の来春に期待が膨らむ。
 町内で観光ワラビ園を運営する「やまに農産」は、根からでんぷんを取ってワラビ粉を製造、販売している。1年で10倍の大きさになる根の特性に着目し、2010年に製造を本格化させた。
 当初は年間2、3キロしかなかった生産量が、現在は200キロ超にまで増えた。町内でわらび餅を販売する菓子店に卸しているほか、今年4月には東京の菓子店に数十キロを納入するなど販路は広がりを見せている。
 社長の高橋医久子さん(62)は「国産のワラビ粉は生産量が少なく、他の産地と差別化できる。担い手となる若い人たちが関心を持つきっかけになるのではないか」と話す。
 西和賀町で休耕田を活用してワラビ生産が始まったのは15年ほど前。作付面積は50ヘクタールに達し、年間生産量は60トンを超える。
 町の第三セクター「西和賀産業公社」は本年度、前年度より3トン多い18トンを生産者から買い取る計画で、観光施設や郵便局の「ゆうパック」で販売している。
 統括部長の藤原勝さん(54)は「常に30トン程度の引き合いはあるが、需要に応えられていない。西わらびの知名度に負けない供給体制を整えたい」と意気込む。


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2017年05月28日日曜日


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