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震災でも休まず 市民活動情報誌「ゆるる」20年

編集の打ち合わせをする大久保さん(左)ら

 宮城県内の市民活動を紹介する情報誌「杜の伝言板ゆるる」が6月、創刊20周年を迎える。資金不足や東日本大震災などの困難を乗り越え、毎月休まず発行してきた。編集長の大久保朝江さん(68)=仙台市青葉区=は「地域の課題解決に地道に取り組む団体に光を当て、応援してきた」と振り返る。

◎記念号資金 CFで調達

 「ゆるる」は1997年6月、仙台市内の福祉関係者らが創刊し、今年5月発行の創刊20周年記念号で240号を数えた。A4判16ページが基本で毎月9000部を発行。NPO関係者の寄稿を柱にボランティア募集やイベント告知、助成金情報を発信している。
 当初はボランティアの編集スタッフがNPOのチラシを集めるなど、足を使って情報収集に奔走。取材を重ねるうち、NPOが抱える課題が浮かび上がり、会計や税務などの講座を主催するようにもなった。大久保さんは「情報発信から活動が広がっていった」と20年の歩みを語る。
 創刊の1年半後に約30万円の赤字となるなど、慢性的な資金不足に悩まされてきた。昨秋にはインターネットで小口資金を募るクラウドファンディング(CF)を実施。74人から62万5000円が寄せられ、創刊20周年記念号の発行にこぎ着けた。
 震災直後に「宮城のNPOが被災地で活動していない」との批判を聞き、「こういう時に情報誌を出さないでどうする」(大久保さん)と奮起。3年半にわたり、「復興への道」と題した特集を掲載した。
 「ゆるる」は毎月1日発行で、仙台市内の公共施設などで無料配布している。今後も継続発行する。大久保さんは「情報誌はNPO活動に参加するきっかけづくり。手にとって読み、行動につなげてほしい」と期待する。


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2017年05月29日月曜日


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