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<E番ノート>監督の苦悩

 則本が6試合連続2桁奪三振のプロ野球記録に並ぶかどうかという25日の試合前、梨田監督が雑談で漏らした。
 「八回を終わって9奪三振で、球数も多めだったら継投をどうしよう。なかなか交代させづらいよね…」
 立場上、チームの勝利を最優先しなくてはいけない。半面、またとない個人記録達成の機会を存分に与えたい親心もある。それだけに悩ましそうだった。
 継投は采配で最も難しいとされるが、偉業達成が絡むとさらに難度が高まる。中日が53年ぶり2度目の日本一を決めた2007年の日本シリーズ第5戦、当時の落合監督は八回を終わって完全試合ペースだった先発山井を守護神・岩瀬に代え、物議を醸した。
 「則本に早々と10個以上三振を取ってもらおう。完全試合も達成してくれれば、交代で悩まないよね。そう願おう」。今回の梨田監督の気持ちも分かる。
 思いが通じたのか、則本は八回に3者連続三振で一気に記録を達成し、3点リードのまま守護神松井裕に九回のマウンドを託した。試合後の梨田監督の表情に「助かった」という本音が見え隠れした。(金野正之)


2017年05月30日火曜日


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