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新国立で使って 木材用防炎塗料を開発

防炎塗料を塗った木片(左)はわずかに焦げる程度。無塗装の木片(右)は完全に燃えてしまう

 塗料メーカーのシオン(岩手県矢巾町)が防炎効果のある木材用塗料を開発した。塗装するだけで、火災発生時に発煙と燃焼を約10分間抑えられる。2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場など、五輪関連施設への採用を目指す。
 新開発の「ユーオイルプラスファイアガード」は植物油と天然由来顔料を原料とする自然塗料に、ホウ酸系の防炎成分を1割程度配合した。
 塗装した木片を1800度のバーナーで2分間熱しても炎上しないなど、日本防炎協会(東京)の基準をクリア。国内初の木材用防炎塗料としてお墨付きを得た。
 現在、木材の防炎処理は内部に大量の薬剤を注入するのが一般的。ただ湿気が多いと、薬剤が表面に浮き出して結晶化する白華(はっか)現象が起きることがある。
 ファイアガードは白華現象の心配がない上、石油を含む化学系塗料よりも色付きが良く、木目を生かした仕上がりになる。
 色のバリエーションは66用意した。風雨に4年以上さらしても色落ちしない。
 石川公一郎社長は「ファイアガードを塗装すれば火災時も避難の時間を十分確保できる。燃えやすいという不安を解消できれば木材の活用の場はさらに広がるはずだ」と強調。
 「東日本大震災で被災した岩手発の技術が採用されれば復興五輪のアピールになる。日本らしい木材文化の魅力を五輪という大舞台で世界に発信したい」と意気込む。
 新国立競技場はスタンドを覆う屋根に木材を使用するデザイン。聖火台の設置に消防法上の問題が懸念されるなど、防火対策が課題になっている。
 ファイアガードは1リットル6000円から。連絡先はシオン019(677)7060。


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2017年05月30日火曜日


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