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比内地鶏うまさ解析 データで売り込み強化

秋田県が消費拡大を目指す比内地鶏(県比内地鶏ブランド認証推進協議会提供)
比内地鶏の特長をまとめた秋田県のリーフレット

 産地間競争に押されて低迷する比内地鶏の消費量を増やそうと、秋田県などが肉のうま味成分などを化学的に調べ、販売に生かす取り組みを進めている。肉の特長を記したリーフレットを作成し、県内外の飲食店などに持参して売り込むとともに、新メニューの開発にも力を入れる。
 調査は昨年8月〜今年3月、県立大が各研究機関に依頼して実施した。比内地鶏と他県産の地鶏4種類、ブロイラーそれぞれの胸肉、もも肉を比較。成分や保水性、かみ応え、匂いなど39項目を分析した。
 比内地鶏はうま味成分のイノシン酸が他の約1.3〜2倍で、味を強く感じさせるアラキドン酸、疲労回復効果があるカルシノンの含有量も多かった。
 「歯応えがあってうまい」といった感覚的な評価が化学的にも証明された形となった。しかし生産量はグラフのように2008年の78万羽から16年は51万羽に落ち込み、苦戦を強いられている。
 その大きな要因が価格の高さにある。飼育期間が150日と他の地鶏に比べ長く、雌のみを出荷するため首都圏のもも肉の平均小売価格(県調べ)は100グラム799円と、657円の名古屋コーチン、442円の阿波尾鶏(あわおどり)(徳島県)に太刀打ちできない。
 県は、昨年6月の補正予算に比内地鶏の産地強化事業として4985万円を計上。今回発表した分析に加え、昨年8月には県東京事務所に販路開拓の担当者を置くなどして対策を進めている。
 本年度はリーフレットを作成。例年、春から夏にかけて販売が落ち込むことから、きりたんぽ鍋以外のレシピの提案やマーケティングの強化といった施策も検討している。
 県畜産振興課の小坂純治課長は「値段を下げて対抗するのではなく、飼育日数がかかる分、うま味が強いことを数字で示し、アピールしたい」と意気込む。


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2017年05月31日水曜日


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