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石巻の「普誓寺」本堂曳家で再建

レールの上を滑らせるようにして本堂を動かした曳家作業

 江戸時代に旧北上川の改修に尽力した川村孫兵衛の菩提(ぼだい)寺として知られる宮城県石巻市の普誓寺で1日、東日本大震災で被災した本堂を曳家(ひきや)で移動する作業が行われた。高さ3.8メートルの鉄筋コンクリートの基礎工事を施し、11月にも本堂を新しい基礎の上に戻す。
 郡山市の専門業者の従業員8人が床下につなげたワイヤをウインチで少しずつ引っ張り、約22メートル南側にずらした。5月の下準備で本堂は既に土台から外し、レールに乗せていた。
 木造の本堂は1978年に完成。高さ約13メートル、幅と奥行きは各約15メートル。震災で津波が床上2.6メートルまで達し全壊した。柱やはり、屋根は使える状態で、本堂を基礎に戻した後、壁や建具を修復し再建する。完成は来年7月ごろを目指す。
 基礎を高くするのは、周辺道路が津波防災対策でかさ上げされるための措置。本堂に上がるエレベーターを新設する。再建費は山門や仏具などの復旧も合わせ約2億6000万円。自己資金や檀家(だんか)の寄付金で賄うが、不足分は一般に寄付を募る。
 檀家らでつくる本堂建設委員会の大友利雅委員長(63)は「孫兵衛の菩提寺として地域密着の歴史ある寺院。一日も早く完成させたい」と話した。


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2017年06月02日金曜日


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