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<則本新記録>巨人中軸相手に圧巻三振劇

【東北楽天3―2巨人】8回、11個目となる三振を阿部(右)から奪い、雄たけびを上げる東北楽天・則本=コボパ宮城

 東北楽天の則本は八回、大記録達成となる10個目の三振を奪っても表情を変えなかった。最高潮に盛り上がる球場の真ん中で、興奮を抑えるかのように息を整える。続くマギー、阿部を連続三振で仕留めると、右の拳を強く握りしめた。
 七回を投げ終え、積み上げた三振は9個。序盤から粘り強く当てに来る巨人打線に手を焼き、114球に達し「球数は限界だった」。
 それでも、近鉄時代の野茂を超える7試合連続2桁奪三振の記録達成まであと一つ。ここで一気にギアを上げ、巨人の中軸相手に圧巻の三振劇を繰り広げた。
 先頭の坂本勇(青森・光星学院高出)をフルカウントからフォークボールで10個目の三振に切って取った。ファンの大声援が耳に届くと、「残り二つのアウトを取る力が湧いてきた」。
 続くマギーは力を振り絞り、155キロの直球で空振り三振。元同僚との対戦に「チームを超えた勝負ができ、しびれる場面だった」と振り返った。
 最後の阿部には「思い切り腕を振った」と146キロのフォークボール。バットが空を切った瞬間、全ての重圧から解放された。
 「六回を終えて、狙えるとこまでいってほしいと本人に話した」と腹をくくった梨田監督も表情を緩めてベンチの外までエースを出迎えた。
 1点リードを守り、チームの勝利もたぐり寄せた。仲間の温かい出迎えを受け、表情が緩んだ右腕は「自分だけでつくれた記録とは思っていない。周囲への感謝を忘れず喜びたい」と快挙の余韻に浸った。(佐々木智也)

[則本 昂大(のりもと・たかひろ)]滋賀県出身。滋賀・八幡商高−三重中京大を経て、2013年ドラフト2位で東北楽天入団。1年目から15勝(8敗)を挙げ、新人王を獲得。2年目の14年から3年連続200奪三振以上をマークし、3年連続奪三振王に輝いた。新人から4年連続2桁勝利は07〜10年の岸(当時西武)以来。今年3月のワールド・ベースボール・クラシックの日本代表。178センチ、82キロ。右投げ左打ち。26歳。


2017年06月02日金曜日


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