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<仙台市長選>民進 独自候補擁立進まず

 7月の仙台市長選での独自候補擁立を巡り、民進党が迷走している。衆院議員と元議員、市議の3氏が浮上した選考作業は難航。昨年勝利した参院選に続き、野党共闘を視野に入れる共産党などとの協議はスタートラインにすら立っていない。対する自民党サイドからは失笑も漏れている。

 民進党県連副代表で、宮城2区総支部長の林宙紀元衆院議員(39)が1日、市役所で立候補を表明した。先月26日に離党届を出しており、「意思を示すため強硬手段に出た」と吹っ切れた様子で語った。
 奥山恵美子市長の引退表明を受けて県連は候補者選考委員会を設置。委員の一人だった林氏は出馬の意欲を幹部に伝えたが、選考委は1区総支部長の郡和子衆院議員(60)=比例東北=を軸に擁立作業に入った。「短期決戦は知名度が全て」(幹部)との理由だ。

<「ドタバタ」自嘲>
 両氏は2012年に衆院宮城1区で議席を争った因縁がある。14年衆院選は維新の党(当時)だった林氏が調整に応じ、2区に回った。「(選挙区を譲った)郡さんが今度は市長選に立つとなれば、あの時の私の思いは何だったのか」と不満をにじませる。
 一方、民進系の市議会会派「市民フォーラム仙台」は、独自に会派代表で5期の岡本章子市議(52)の擁立を決めた。県連関係者は「『後出しじゃんけん』どころか、お粗末なドタバタ劇の印象を残してしまった」と自嘲気味に話す。
 政権陥落後、党は浮上の兆しが見えず、7月の東京都議選は苦戦が予想される。党県議は「市長選で勝てば仙台から流れが変わる。早急に態勢を整え、貯金をつくって戦いに臨むべきだ」と焦りを募らせる。
 昨年の参院選で共闘した共産、社民両党は待ちの姿勢だ。共産党県委員会は4日に仙台市で開く街頭演説会で、野党統一候補を披露するシナリオを描いたが、民進の足踏みで断念を余儀なくされた。
 中島康博委員長は「共産を長年排除してきた市政で共闘できれば衆院選への道も切り開ける」と期待を寄せ、「今は先走らず見守るしかない」とこらえる。

<詰めの協議急ぐ>
 対する自民党。党市連は先月26日に立候補表明した会社社長菅原裕典氏(57)を支援するかどうか詰めの協議を急いでいる。
 党県議は「こちらも方針が固まっていない中、民進には絶好のチャンスだったはずだ」と首をかしげる。「混乱の決着をどう図るのだろうか」と高みの見物を決め込んでいる。
 市長選には、自民党の元衆院議員大久保三代氏(40)も無所属での立候補を表明している。


2017年06月03日土曜日


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