宮城のニュース

<原発事故>川崎町がイノシシ処理施設整備へ

 宮城県川崎町は本年度、東京電力福島第1原発事故後にイノシシが増えている現状に対応するため、有害駆除したイノシシを解体処理する施設を町内に整備する。処理の方法をこれまでの埋設から解体、焼却へと変え、高齢化が進む町猟友会の負担を軽くする狙いもある。
 施設の建設予定地は小野地区にある国営みちのく杜の湖畔公園南側の町有地。建物は広さ68平方メートルの鉄骨平屋で、解体したイノシシを保管する冷凍庫を備える。近く着工し、完成は9月中旬、稼働の開始は10月上旬になる見込み。
 猟友会の会員は駆除したイノシシを施設に持ち込み、大きいもので100キロ程度あるイノシシを10〜15キロ単位に解体。冷凍保管した後、角田市内の焼却施設に運ぶ。
 町内で捕獲したイノシシの頭数の推移はグラフの通り。2002年に町内で初めてイノシシが目撃されて以降、徐々に増えていたが、原発事故後、現在も続く県内全域でのイノシシ肉の出荷制限の影響などで急増した。畑の農作物を食い荒らされたり、田んぼの水路を壊されたりする被害の報告も後を絶たない。
 駆除したイノシシはこれまで、猟友会の会員が町所有の山中に埋めていた。60代が中心で、80代もいる会のメンバーにとって、大きな穴を掘って、重いイノシシを運び入れる作業はかなりの重労働だ。
 数十キロ以上あるイノシシをそのまま焼却処理しようとしても燃えにくいため、解体処理施設を求める声が高まっていた。仙南地域の2市7町で有害鳥獣の処理施設を設けるのは、白石市と蔵王町に続き3カ所目。
 町農林課の担当者は「イノシシの処理作業を効率化できる分、駆除や見回りに労力を割いてもらうことができる」と期待する。


2017年06月05日月曜日


先頭に戻る