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被災沿岸に大規模牧場 牛約6000頭を飼育へ

うしちゃんファームが牛舎建設を予定している農地=亘理町吉田

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県亘理町吉田東部地区の農地で、計約56ヘクタールを活用する大規模な牧場建設計画が進められていることが5日、分かった。来年夏を目標に営農を開始し将来的には繁殖牛、肥育牛計約6000頭の飼育に乗り出す。震災後の課題だった町内の災害危険区域にある農地利用は、牧場の進出によりほぼ全域でめどが立った。
 計画しているのは、石巻市の農業生産法人「うしちゃんファーム」。同社は、石巻、花巻両市などの牧場で、現在計6000頭の牛を飼育している。
 同社が吉田東部地区の地権者から土地を購入し、牛舎や採草地、畑地などとして活用する。牛舎の敷地面積は約13ヘクタールとなる見通し。今後、採草地や畑地を、周辺自治体で拡大する構想もある。
 今回の進出で同社は、亘理町などの地元から、従業員50人程度の新規雇用を見込んでいる。
 牧場予定地は沿岸部にある災害危険区域で、町の復興計画で「産業誘致・再生ゾーン」に位置付けられている。農地の再生や太陽光発電施設建設を目指す同ゾーンは約300ヘクタール。今回の進出で畑地(約100ヘクタール)と水田(同)、太陽光発電(約80ヘクタール)など、ほぼ全域が活用されることになる。
 佐藤一貴社長(40)は「仙台空港や常磐道インターチェンジの近さなどが魅力だった。いずれは亘理の農場をファームの中心的な存在にしていきたい」と話す。斎藤貞町長は「被災農地の活用にめどが立ち大変ありがたい」と牧場進出を歓迎している。


2017年06月06日火曜日


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