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<きみがらスリッパ>伝統守る 高校生種まき

土に鎌で穴を開けて、デントコーンの種をまく三本木農高生

 青森県十和田市の伝統工芸品「きみがらスリッパ」を守り地域活性化に貢献しようと、三本木農高植物科学科(十和田市)の生徒が材料となる飼料用トウモロコシ「デントコーン」の栽培・研究活動に取り組んでいる。スリッパの需要は増えているものの、製作する「十和田きみがらスリッパ生産組合」は高齢化が進む。同組合は「若い力はとても助かる」と連携を歓迎する。

 「きみがら」の「きみ」はトウモロコシの方言で、「がら」は皮の意味。生産組合の組合員は現在16人。熟練者でも1日1足程度しか作れず、年間生産は約200足にとどまる。1年ほど製品を待っている人もいるという。
 組合は同校との本格連携から5年目の今年、栽培面積を昨年の1.7倍となる4640平方メートルに拡大。生徒51人が5月30日、種まきを手伝った。1年生は授業で、2、3年生は課題研究の一環で参加し、組合員らの指導を受けながら鎌で穴を掘って種をまき、足で踏み固めた。
 7月に除草、10〜11月には収穫作業を行う。3年の小向楓哉(ふうや)さん(17)は「学科の伝統なので後輩に引き継ぐことが大切」、3年の斗沢耀(てる)さん(17)は「スリッパが世界的に広まってほしい」と意欲的だ。
 同校と組合は、昨年に十和田工高と協力したことに加え、今年は「十和田むらさき」を使って紫根染めをする十和田むらさき研究保存会とも連携。付加価値の高い製品の生産を目指していく。
 組合長の宮本桂子さん(69)は「伝統工芸品を絶やしたくないので、少しずつでも編み方を覚えてもらい、作ってくれる人が一人でも増えてくれればうれしい」と話した。


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2017年06月08日木曜日


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