宮城のニュース

<震災遺構>大川小、旧門脇小の整備方針決定

石巻市大川小

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市の大川、旧門脇両小校舎の遺構保存を巡り、市は12日、両校舎の整備方針を市議会全員協議会で明らかにした。市議からは焦点となっていた両校舎の公開方法などに関する質疑が相次いだ。
 亀山紘市長と議員ら約50人が出席。市の担当者が遺構のイメージ図を示して説明した。
 大川小は被災校舎全体を保存する計画で、できる限り手を加えずに現状の姿を残す。内部を公開するかどうかは、建築基準法や消防法への対応を考慮。住民や遺族らの意見を聞きながら慎重に判断する。
 市議の一人は「内部公開になれば事業費も変わる。公開の有無を判断するタイムリミットはいつか」と質問。市の担当者は「基本設計を策定する中で地域や各団体と協議し、公開のルールづくりや具体的な事業費を詰めたい」と答えた。
 別の市議からは「具体的なスケジュールを示すべきだ」との要望が出た。
 旧門脇小は3階建て校舎の両端を解体し、一部を保存する計画。内部の立ち入りを禁止し、校舎内にカメラを設置して映像で見られるようにする。外から目視で観察できる工夫も施す。
 「内部は震災当時の状況がそのまま残る貴重な資料。直接見てもらいたい」との市議の指摘に、市側は「外部からでも迫力は十分伝わる。校舎内に入って見るのにも負けない方法を考えたい」と応じた。
 市は両校舎について秋ごろに調査、設計を始め、2018年度中に基本設計と実施設計を策定する予定。19年度末の遺構整備完成を目指す。
 両校舎の遺構保存を巡っては昨年7月〜今年3月、有識者や住民、遺族らをメンバーとする検討会議がそれぞれ5回の会合を開催。会合で出た意見などを踏まえ、市が整備方針をまとめた。


2017年06月13日火曜日


先頭に戻る